なぜ「あかさたなはま」順なの?
五十音は、母音a,i,u,e,oと子音k,s,t,n,h,m,yの配列になっていて、子供のときから慣れ親しんでいる。
今まで全く考えたことはなかったのだが、
・なぜこの順番なのか?
・いつから使われているのか?
◆順番について。
Wikipediaでは配列について下記の様な記述があった。
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各段、各行の並び方は悉曇学に、子音と母音の組合せという考えは反切に由来する。
この配列になった理由付けとして有力なのは、悉曇学(シッタン学=サンスクリットの文字に対する音韻の学問)による影響である。
母音をラテン文字で表すと、a, ā, i, ī, u, ū, r, l, ḹ, e, ai, o, au, (a)m, (a)h となる。
子音の配列も (母音), k, kh, g, gh, n, c, ch, j, jh, ñ, ṭ, ṭh, ḍ, ḍh, ṇ, t, th, d, dh, n, p, ph, b, bh, m, y, r, l, v, ś, ṣ, s, hとなっており、「あかさたなはまやらわ」と一致している。
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このWikipedia記述は、歴史上の実例をあまり提示していないので信じていいものかどうか??。
ところが先日読んだ「最新言語学Q&A 日本語の謎を解く」橋本陽介 著 新潮社
の中に、
「カサタナハマ」の配列は、音を作る位置が口の奥から徐々に前に向かうようになている。ハ列だけは例外です。とあります。
(ハ列が例外になったのは、かつて「は行」は「ハヒフヘホ」ではなくて「パピピプポ」だったからでその名残だそうです)
実際にやってみるとその通りで納得です。ちなみに日本語の発音指導書の口の形の図も下図のようにそのようになっていました。